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過去の制度との変更点

第10回公募からの変更点 「グリーン成長枠の拡充」

2023年3月30日に公募開始となった第10回公募から、新たな枠の創設やグリーン成長枠の拡充など「事業再構築補助金」が大きく変わります。この記事では、第10回公募からの主な変更点である「グリーン成長枠の拡充」について、説明します。


第10回公募の変更点は以下の通りです。

第10回公募からの主な変更点

変更点
1.成長枠の創設5.サプライチェーン強靭化枠の創設
2.グリーン成長枠の拡充6.業況が厳しい事業者への支援
3.大幅賃上げ・規模拡大へのインセンティブ7.一部申請類型における複数回採択
4.産業構造転換枠の創設

2.グリーン成長枠の拡充
「グリーン成長枠」とは、第6回公募においてグリーン分野での事業再構築を通じて高い成長を目指す事業者を支援するとして新設され、新たに要件を緩和した類型(エントリー)を創設し、使い勝手の向上を図ります。

グリーン成長分野とは

グリーン成長分野とは、2050年に向けて成長が期待される14の重点分野を指します。

1洋上風力・太陽光・地熱8物流・人流・インフラ
2水素・燃料アンモニア9食料・農林水産業
3次世代熱エネルギー10航空機
4原子力11カーボンリサイクル・マテリアル
5自動車・蓄電池12住宅・建築物・次世代電力マネジメント
6半導体・情報通信13資源循環関連
7船舶14ライフスタイル関連

グリーン成長枠の対象となる事業者

<第9回公募以前の補助対象要件>

  1. 補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均5.0%以上増加又は従業員一人当たり付加価値額の年率平均5.0%以上増加の達成を見込む事業計画を策定すること

  2. グリーン成長戦略「実行計画」14分野に掲げられた課題の解決に資する取組であり、2年以上の研究開発・技術開発又は従業員の10%以上が年間20時間以上の人材育成をあわせて行うこと

<第10回公募以降の補助対象要件>
★必須要件

  1. 事業計画を認定経営革新等支援機関や金融機関と策定し、一体となって事業再構築に取り組む

  2. 補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均3.0~5.0%(申請枠により異なる)以上増加又は従業員一人当たり付加価値額の年率平均3.0~5.0%(申請枠により異なる)以上増加

また、上記の必須要件に加え、以下の要件を満たすこと

【エントリー】(必須要件②については、付加価値額の年率平均4.0%以上増加を求める)

  1. グリーン成長戦略「実行計画」14分野に掲げられた課題の解決に資する取組として記載があるものに該当し、その取組に関連する1年以上の研究開発・技術開発又は従業員の5%以上に対する年間20時間以上の人材育成をあわせて行うこと

  2. 事業終了後3~5年で給与支給総額を年率平均2%以上増加させること

なお、補助上限額及び補助率などは以下の通りです。

・補助上限額・補助率

従業員規模補助上限額補助率
中小企業20人以下4,000万円【中小企業】1/2 (大規模な賃上げ※を行う場合2/3) 【中堅企業】1/3 (大規模な賃上げ※を行う場合1/2)
21~50人6,000万円
51人~8,000万円
中堅企業―1億円

※事業終了時点で、①事業場内最低賃金+45円、②給与支給総額+6%を達成すること

【スタンダード】(必須要件②については、付加価値額の年率平均5.0%以上増加を求める)

  1. グリーン成長戦略「実行計画」14分野に掲げられた課題の解決に資する取組として記載があるものに該当し、その取組に関連する2年以上の研究開発・技術開発又は従業員の10%以上に対する年間20時間以上の人材育成をあわせて行うこと

  2. 事業終了後3~5年で給与支給総額を年率平均2%以上増加させること

なお、補助上限額及び補助率などは以下の通りです。

・補助上限額・補助率

従業員規模補助上限額補助率
中小企業―1億円【中小企業】1/2 (大規模な賃上げ※を行う場合2/3) 【中堅企業】1/3 (大規模な賃上げ※を行う場合1/2)
中堅企業―1.5億円

※事業終了時点で、①事業場内最低賃金+45円、②給与支給総額+6%を達成すること

つまり、エントリーとスタンダードの主な違いは以下の2点です。

  1. 要件について
    エントリーは1年以上の研究開発・技術開発又は従業員の5%以上に対する年間20時間以上の人材育成に対し、スタンダードは2年以上の研究開発・技術開発又は従業員の10%以上に対する年間20時間以上の人材育成となっています。

  2. 補助上限額について
    エントリーは中小企業:最大8,000万円(中堅企業:最大1億円)、スタンダードは中小企業:最大1億円(中堅企業:最大1.5億円)となっています。

なお、事業実施期間中に中小企業から中堅企業へ成長する事業者等に対する上乗せ枠(卒業促進枠)又は継続的な賃金引上げに取り組むとともに従業員を増加させる事業者に対する上乗せ枠(大規模賃金引上促進枠)のいずれかに同時応募が可能となります。


グリーン成長枠は要件が緩和され、申請のハードルが下がりました。詳細は公募要領をご確認の上、申請をご検討ください。

第10回公募から、「事業再構築補助金」は大きく変わります。事業再構築補助金の申請を検討されている方は、どの申請枠が適切か見極める必要があるため、申請においてお困りでしたら、認定支援機関にご相談ください。

この記事の著者

シェアビジョン株式会社代表取締役

小林 卓矢

1979年5月生まれ。 2002年に明治学院大学卒業後、株式会社エフアンドエム(東証JASDAQ上場)へ入社。 事業本部長として、中小企業向けに事業計画策定による金融支援から各種補助金申請のコンサルティングサービスの新規事業を立ち上げ、ものづくり補助金では2000社以上の企業を支援する。経済産業省主催の中小サービス事業者の生産性向上のためのガイドライン策定検討会に検討委員として、ガイドライン策定にも関与。 入社当初の起業の目標を実現すべく、2017年5月にシェアビジョン株式会社を設立し、現在に至る。